金沢の代官である八木次郎右衛門によって、万治年間(1658~1661)に東照宮が創建され、同じころ東照宮を管理する別当寺として円通寺も建てられたと推定されています。その後、江戸時代後期の1802年に東照宮を詣でる人をもてなすため、境内に円通寺客殿が建築されました。
慶応4(1868)年、神仏分離令により円通寺が廃寺となってからは、円通寺の最後の僧侶であった木村芳臣氏が還俗(げんぞく・一度出家した者がもとの俗人に戻ること)し、客殿を住居として使用しました。
その後も木村家に住み継がれ、平成9(1997)年に「旧円通寺客殿(木村家住宅主屋)」として横浜市認定歴史的建造物に認定され、平成28(2016)年に特定景観形成歴史的建造物に指定されました。
草創当時より、大きな間取り変更や増築はほとんど行われず、江戸時代の客殿としての造りが保存されている貴重な建物です。平成31(2019)年から復元工事が行われ、令和4(2022)年4月1日に金沢八景権現山公園の開園と同時に、一般公開されました。
住所 | 神奈川県横浜市金沢区瀬戸20-3 金沢八景権現山公園内 |
電話番号 | 045-370-7535 |
最寄駅 | 京急・シーサイドライン「金沢八景駅」よりすぐ |
開園時間 | 公園 9:00~17:00 旧円通寺客殿 9:30~16:30 |
休園日 | 第4月曜日 ※休日の場合は開園し翌平日休園、年末年始(12/29~1/3) |
入館料 | 無料 |
ホームページ | ホームページ |
金沢八景権現山公園
京急「金沢八景駅」の駅前に位置する風致公園で、東照宮とその別当寺であった円通寺の境内の跡地に整備されました。
・・・詳細:金沢八景権現山公園
瀬戸神社
瀬戸神社には、鎌倉時代から伝わる多数の文化財が保存されています。なかでも源実朝が使用し、母の北条政子が奉納したといわれる舞楽面二面(抜頭面と陵王面)が平成12年、国の重要文化財に指定されたことが特筆されます。
境内には、東照宮から移設された石灯篭一対、謡曲「放下僧」の仇討ちの現場が当神社の境内であったとの解説板、延宝8年(1680)の大暴風で倒れた蛇柏槙(じゃびゃくしん)などがあります。
・・・詳細:瀬戸神社